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2013.07.17

「若者が損をするのは、若者が選挙に行かないせい」という詭弁に騙されてはいけません

最近に限らず、制度設計の不備を一方的に若年世代のせいにする言説が見受けられますが、どんなに取り繕っても「今時の若者は…」と言っているのに過ぎず、そのような詭弁に騙されてはいけません。仮に、「若者が選挙に行かないから、若者世代が損をするようになっている」という主張が正しいとしても、それは「母子家庭」「同性愛者」「障害者」「拉致被害者」など「人口が絶対的に少ない者たちは切り捨ててよい」とする理屈であり、やはり議会制民主主義を運用する制度の欠陥を示しているだけです。

先日、東北大学から以下のようなプレスリリースが発表されました。
「若年世代は1%の投票棄権でおよそ13万5千円の損!?」-年齢別投票率の違いが世代間の格差を拡大している可能性-

これは、財団法人明るい選挙推進協会の統計を元に、「20歳代の投票率が低下している」ことと「国債の残高」に相関関係があるということを素朴に述べたリリースです。

図1: 衆議院議員総選挙年代別投票率の推移
Syu_nendaisui

しかし、普通に考えてもらえれば分かるのですが、総体としての政治家が単純に「若者の投票率が下がった今こそ、国債を発行しよう」と考えるでしょうか?「考えるに違いない」と思ったとしたら、疑似科学とか陰謀論に毒されています。世の中、そう単純な話ではなく、「一致して見えること」と「原因」はまったく別の話です。

参考リンク:
「喫煙率が下がると肺がん死が増える」のはなぜか?
時系列データの相関係数はあてにならない
東北大学プレスリリースについての疑問と再分析

また、上のグラフは衆議院選挙のものですが、若年層の投票率が年々下がっているという印象も、参議院選挙のグラフをみるとだいぶ変わってくるのではないでしょうか?

図2:
参議院議員通常選挙年代別投票率の推移

San_nendaisuii

ところで、上であげたグラフを見ると、若い世代ほど平均して投票率が低いことが分かります。それは以下のグラフを見ると一層良くわかります。今、20代の若者も、10年すれば30代になるわけで、平成8年に36.42%の投票率だった20代の人は、平成17年に59.79%の投票率の30代の人になります(図1)。高齢で投票率がさがるのは健康上の理由と思われますが、日本では年齢とともに政治への興味が強くなってくるようです。

図3: 年齢別投票率推移(男)
Suii_dansei

ここで、やはり若年層の投票率が低いのは、
・仕事で忙しい
・レジャーで忙しい
・身近に被選挙権を持っている人がいない(立候補者は年齢が高い)ので、興味が持てない
など色々ありますが、図1を見る限りでは、若い人が政治に興味を持っていたと思われる全共闘世代(昭和40年~昭和47年)の頃から一貫して変わってないため、これもやはり「制度設計」の問題が大きいと思われます。

すなわち、若年層が選挙に行かない制度をつくったのは老年層であるし、衆議院選挙で20代の投票率が低下傾向にある制度をつくったのも老年層であるからして、制度設計の不備をたとえば「若年層の意識の問題」などにすり替えるのは、単なる責任逃れの詭弁に過ぎないと言えます。システム設計(制度設計)は、個人の意識とは離れたところで機能するように作られるべきです。

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コメント

>若年層が選挙に行かない制度
いや、具体的にどの制度が選挙離れを促進しているのか指摘しなければ説得力は無いでしょう?

多数決で若年齢層にしわ寄せを押し付けるシステムは、多数決ゆえに選挙では変えられない。
従って若者に対して選挙制度不信を植え付けていて投票率が上がらないのだ。
ならば納得いきますが、言いたいのはそういうことでしょうか?

投稿者: kaz (2013/07/21 10:56:37)

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